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一般財団法人先端建設技術センター WEB記事

技術調査部のお知らせ:もう評定点は不要!トプコンからの新提案「UAV 写真測量システム」(取材日:H29 年6 月 14 日)

自動追尾用のプリズム付き専用ドローン(ドローンは、エンルート社製)

自動追尾用のプリズム付き専用ドローン(ドローンは、エンルート社製)


 平成 29 年度 3 月 31 日、国土交通省より i-Construction に関わる基準が新規・改定も含め 6 つ公開された。
 その中の一つに「空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理要領(土工編)(案)」があり、34 ページに「カメラ位置を直接計測できる手法を併用する場合は、標定点の設置は不要とすることができる」とある。
  ここに目を付けた(株)トプコンが開発した技術が今回、取材した自動追尾トータルステーション(以下、「TS」という)による UAV 写真測量システムである。

ドローン側の設定を行う赤坂氏 TS の設定を行う室伏氏

ドローン側の設定を行う赤坂氏(写真左)と TS の設定を行う室伏氏(写真右)

飛ばす前準備として、ドローンと TS の同期を取る必要がある。
TS のターゲットとなるのは、カメラの先端に取り付けられたプリズムだ。
TS は予め設置した基準点で位置を確定し、その後、ドローンとの同期付けを行う。
設定が完了したらドローンのフライト開始である。

 動画をご覧頂こう。
 ドローンと TS の同期後、ドローンの動きに合わせて、TS が追いかける、と言う仕組みだ。
 ドローンの離陸の際、TS の方がドローンに合わせて徐々に上に回転し、その後も追尾を続けているのがわかる。

取り付けられたシャッターロガー

取り付けられたシャッターロガー

 後は、決められた飛行ルートに沿って自動的に撮影を行っていく。
 この間、オペレータは特に作業は発生しない(自動航行の場合)。
 写真撮影が終わると、ドローンが元位置に戻ってくる。これで写真測量は終了である。撮影したデータは、メモリ媒体でパソコンに移動させる。
 ここで重要なのは、撮影の際に撮影時刻を 1 枚 1 枚記録している点だ。記録はカメラの上に搭載されたシャッターロガーで行う。この記録された撮影時刻と TS 側での時刻と照合し位置を特定している、とのことだ。
 なお、このケースは試作版であり、製品版では、より小型化を目指している。

システムについて紹介する大谷氏 UAV 写真測量システム・概念図

システムについて紹介する大谷氏(写真左)と UAV 写真測量システム・概念図(写真右

 事務室に戻り、今回の「UAV 写真測量システム」も含め、i-Construction を取り巻くトプコンのソリューションについて紹介頂いた。
 「UAV 写真測量システム」で重要なのは、カメラ位置を特定するためのキャリブレーション、同期解析されたプリズムの位置、カメラ位置を計測するための高速追尾可能な TS とのことだ。

レポート機能で出力された写真の重複率(ラップ率)

レポート機能で出力された写真の重複率(ラップ率)

 さらに重要なのは、写真を処理した後の地上画素寸法と進行方向の重複率(ラップ)を各撮影毎にレポートとして出力できることである。
 これらは、i-Construction での証明にかかすことのできない項目のため、レポートとして記録できているのは非常に便利である。

日夜、開発に勤しんでいる(株)トプコンの皆さん(左から、野村氏、赤坂氏、室伏氏、大谷氏)

日夜、開発に勤しんでいる(株)トプコンの皆さん(左から、野村氏、赤坂氏、室伏氏、大谷氏)

 今回は、暑い中、「UAV 写真測量システム」の現場検証にお招き頂き、ありがとうございました。
 これまで、ドローンで写真撮影する場合、標定点を 100m 以内に 1 つ、設置する必要があ ったが、今回のシステムは、TS の位置を特定するための調整点と兼ねることで、設置は 1つで済むそうだ。その結果、作業効率の向上や重機のある現場では安全性の確保にも繋がるとのことだ。
 現在、(株)トプコンでは、今回の「UAV 写真測量システム」をはじめ、幾つかの製品のNETIS 登録・NETIS プラス DB 登録を進めているとのことである。
 今現在もシステム改良を行っているとのことで、製品としてリリースされる時が今から楽しみである。

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