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一般財団法人先端建設技術センター WEB記事

再度、大成建設㈱東北中央自動車道長老沢3号橋上部工工事にお邪魔しました。~2つの新技術、小径強力バイブレーター・Wキュアリングの適用性確認~(取材日:H25年9月17日)

 CIMの取材ということで、お邪魔させていただいた大成建設㈱の長老沢橋の現場。(H25.8.8H25.9.13記事参照)

 この橋梁の高欄部コンクリート打設作業において、大成建設㈱とエクセン㈱にて開発した新技術「小径強力バイブレーター」(NETIS番号:HR-110024-A、NETISプラス番号:AC-130012-A)を活用するとのことで、再度お邪魔させてもらった。
 この新技術は当センターの取り組みである、国土交通省NETISへの登録申請支援事業にて登録したものであり、筆者がコンサルティングをさせていただいた。

 小径強力バイブレーターとは直径28mm(小径)のフレキシブルバイブレーターで従来の同径のものと比較し、締め固め能力を1.5倍以上にした機械である。
 200Vの高周波バイブレーター(下写真の右側の棒)に近い能力を有しているにも係らず、細い上に100Vで駆動するという優れもの。
 狭隘な過密鉄筋部やかぶり部においてその効果を発揮する。

 さらにこの現場では、型枠材にも一部新たな技術を試験的に導入している。
 技術名は「Wキュアリング」、大成建設㈱が開発した。
 透水型枠であるため、コンクリート打設時には排水機能を有している上に、硬化後には、型枠を残置したままで型枠内部(鉛直壁面内部)を湿潤養生できる2つの機能を有しているのが大きな特徴である。
 この技術も現在当センターにおいてNETIS登録作業のコンサルティングを実施中である。

 透水板兼せき板は、内部が中空形状となっており、コンクリート面側にはφ1mm程度の小さな穴が10mmピッチで空けられている。
 この透水板兼せき板の表面に透水シートを張り付けており、これらを介してコンクリート打設時に発生した余剰水を水抜き穴より排出する。これにより、コンクリート表面の気泡が排出されるため、美観が向上するとのこと。
 右の写真は、水抜き穴より排出される余剰水を溜めるためにビニール袋を設置した状況。

 コンクリート打設作業が開始された。右上の写真のとおり、狭い箇所でも余裕でバイブレーターを挿入できる。最近ではもっと緻密な配筋も多く、そういった場合に重宝されているとの同行した開発者の弁である。
 当センターの取材班も、実際にコンクリート打設作業を体験させていただいた。(右下の写真)

 打設中は、水抜き穴から順調に余剰水が排出されている。
 下の写真が打設中に排出された一部の余剰水。型枠面積1m2当たり1kg程度の排出量であった。

 打設翌日の養生状況である。上部からの散水養生により、養生水は透水板兼せき板の内部に流れ込み、透水シートを通じて、コンクリート面を湿潤状態に保つことができる。
 打設時の排水作用と硬化後の給水による湿潤養生、これら2つの作用による相乗効果により、コンクリート表面が緻密化され、耐久性の向上が期待できる。

 脱型後の写真。表面には特にアバタ等は見られず、良好な仕上がりとなっている。通常の型枠との違いと言えば、透水シートの模様がよく見ると確認できる程度である。
 来年、透気係数試験やシュミットハンマーによる反発度などの非破壊試験を通じて、通常の型枠との違いを比較するそうだ。
 2つの新技術によりどの程度、品質向上に寄与できるのか結果が楽しみである。
 また、この現場での試行結果をもとに、WキュアリングはこれからNETIS登録にいよいよ挑戦する。


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