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一般財団法人先端建設技術センター WEB記事

大成建設(株)東北中央自動車道長老沢3号橋上部工工事でのCIMの取組みを取材しました。(後編)(取材日:H25年6月13日)

 前回のレポートでは、配筋の様子やNETIS活用状況、移動作業車の稼働の様子、箱桁内部の状況等、現場の状況をレポートした。
 今回、長老沢3号橋をCIMモデルで再現したらどうなるか、その効果は?等、CIMへの取組みを本社土木本部土木技術部の3名を中心に話を聞いた。

 CIM推進担当である本社土木本部土木技術部、北原剛課長にも今回の取材に同席頂き、CIMの導入やモデルについて話を聞いた。
 今回、こちらの現場にCIMを試行したのは、比較的、構造物の規模や構造体がCIMに適用性があると考えられたこと、また、本社がCIMに取組みを開始した時期と、現場の稼働時期が重なったことなどを説明してくれた。

 同じく、本社土木本部土木技術部より駆けつけて頂いた高嶋光俊課長と中隆司氏の両名。
 昨年10月から本社主導でCIMプロジェクトの取組みが開始された。そもそもCIMとは、と言うところからスタートし、社内での理解度の向上、また実践的な3次元CADの操作や導入の困難さなど、当時の苦労を語ってくれた。



 当初、モデルとしては、箱桁断面でやりやすいと想定していたが、豪雪地帯などに設けられるチェーン着脱所設置のために断面変化があること、それに伴い、内部が1室構造から2室構造に変化するため、モデル化には相当の苦労を要したとのことである。
※画面をクリックすると橋梁上部の動画を確認することができます。

CIMモデルによるクレーンの施工計画
 長老沢3号橋の掛かる場所は、起伏のある渓谷に位置するため、クローラータワークレーンの配置が重要となる。
 橋梁の軸方向に対し、斜めに配置されたクレーンを2次元の図面に反映することは難しい。そこで、3次元モデルにクレーンを反映することにより、張出し架設に用いる移動作業台車の組立時にクレーンと橋体に干渉がないことを確認した。工程の順守に加え、安全性の確保にもつながる、とのこと。

CIMモデルによる鉄筋と付属物の干渉チェック
 今回は独自試行と言うことで、実際に鉄筋のモデル化を行った結果、膨大な作業量を要することがわかった。したがって、鉄筋・PC鋼材・支承などの付属物が配置され、干渉が懸念される柱頭部横桁などに的を絞ってモデル化することがより効果的であると感じたそうである。

CIMモデルによる施工検討
 本橋の橋台付近は急峻な斜面を有しているため、張出し架設に用いる移動作業台車の下段作業台と地山の干渉が懸念されていた。
 そこで3次元モデルにより干渉範囲の特定を行い、下段作業台のリフトアップ量を決定するとともに干渉範囲の地山掘削量を最小限にし、移動作業台車と地山の干渉を回避した、とのこと。

CIMモデルへの施工管理記録の登録
 完成時の竣工検査をCIMにより行うことを想定し、3次元橋梁モデルの部材や鋼材などにコンクリートの打設記録やPC鋼材の緊張管理グラフなどの電子データをリンクとして張ることで施工管理記録を登録した。これらの情報は維持管理段階でも有用と考えており、大成建設の考えるCIMを活用した大成品質になるのでは、とのことである。

 最後に今回、取材に協力頂いた方々と作業所前にて記念撮影。
 これから暑くなり熱中症等の心配もありますが、何事もなく竣工を迎えられることをお祈りいたします。また、今回の取材に協力頂いた皆様にお礼を申し上げるとともに、今後のさらなるご活躍を祈念いたします。
(写真右より、前段:長尾氏、尾形氏、北原氏(本社)、後段:高嶋氏(本社)、赤松氏、大平氏、吉田所長、中氏(本社)、緒方(筆者))

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