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一般財団法人先端建設技術センター WEB記事

大成建設(株)東北中央自動車道長老沢3号橋上部工工事でのCIMの取組みを取材しました。(前編)(取材日:H25年6月13日)

 「地図に残る仕事。」
 このフレーズを広告やコマーシャルで記憶している方も多いだろう。今回は、このキャッチコピーを発信している大成建設(株)が昨秋より取組みを開始したCIMを試行している現場を取材した。
 大成建設(株)は、国内事業だけでなく、海外事業にも注力している。今回、訪れた東北中央自動車道長老沢3号橋上部工工事作業所の吉田朋広所長も8年間の海外勤務を経て、昨年2月に本現場に着任した。海外では、3次元が活用されていることが多く、そのため、CIMの取組みもスムースに開始されたようである。

 長老沢3号橋は、国土交通省東北地方整備局福島河川国道事務所発注の直轄事業で、東北中央自動車道の福島-山形間に位置する3径間のPC橋である。工期は平成25年10月18日までで、まもなく完成を迎えようとしている。
 さらに吉田所長が、張出し施工について説明をしてくれた。工事の特徴としては、本現場は豪雪地帯などに設けられるチェーン着脱所用の拡幅を有し、そのため、断面形状が1室箱桁から2室箱桁へ変化する、とのことだ。

 今回のCIMモデルの現場でのメリットについて話を聞いた。

 鉄筋の組む際に施工上の制約や鉄筋同士の干渉など、2次元の図面を用いて、鉄筋業者と打ち合わせを行っていたため、対応が遅れる場合があるが、完成形の3次元のCIMモデルを見ながら打ち合わせをすることで、イメージが湧きやすくなり、お互いの理解が早く、調整がスムースにいく。変更が発生した場合でも、設計上問題がなければ、発注者への変更協議も迅速に行えるとのこと。

 次に場所を移動し、現場を案内してもらった。

 移動作業車と言われる上部工箱桁を張出していくための設備も片側はちょうど、解体されているところであった。
 エレベーターを使って桁上部まで約40m程、上っていくと、中央の結合部の配筋が行われていた。コンクリートの打継ぎ面にKKシート工法が用いられている様子が各所に見受けられた。ハツリ作業の必要性がないため、ホコリや汚水の発生がなくなり、現場を綺麗に保つことができるとのこと。

壁高欄部。
 今後、コンクリートを打設していく予定で、自社開発の「小径強力バイブレーター(HR-110024-A)」が使用されるとのこと。
 過密配筋状態で、コンクリートの充填を促す強力なツールとなり、効果を発揮すると思われる。こちらについては、追ってレポートしたい。

 こちらの現場では、NETIS導入にも積極的である。自社開発の「小径強力バイブレーター(HR-110024-A)」をはじめとし、下記のNETIS登録技術を活用している。
・鉄筋の塗布型防錆剤 (KT-100017-V)
・プロテックPコン (QS-110027-A)
・NMBスプライススリーブ鉄筋継手(スーパーUX・スリムスリーブ) (KT-090044-V)
・ジョイントエースJA-40 (KT-010204-V)
・KKシート工法 (KT-030007-V)
・Qマット (KT-980368-V)
・コン天棒 (KK-000005-V)

箱桁内部の様子
 この先、拡幅部があるため、1室箱桁から2室箱桁へ断面が変化する。桁内部を説明を聞きながら、奥に向かって歩いて行くと、そこでは、PC鋼材を通過させるスリーブ管を据え付けながら、隔壁の型枠を施工していた。

事務所に戻り、現場作業における苦労を吉田所長に伺った。
 現場としては、安全・工程・品質などを守りながら、粛々と作業を進めてきたとのこと。しかしながら、東日本大震災による復興事業が本格化するにつれ、重機(クレーンやコンクリートポンプ車など)の手配にやや苦労したそうだ。そのため、一旦、手配したら現場では気合で工程通りに進めた、と笑いながら話してくれた。

次回は、こちらの現場にCIMを試行するにあたり、支援をされた本社の方々を中心に話を聞きます。こうご期待。

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